こんにちは、桃生ににこです。
2021年は本・漫画・映画などなどコンテンツに多く触れるぞーって思っていました。結果的に小説を読むことが多くなってここ1ヶ月くらいはかなりハイペースで読んでます。夜更かししすぎで反省するくらい。
というわけで、Youtubeと最近放置していたBlogで感想など書いてきたいな、と。
今回は朝倉秋成さんの「六人の嘘つきな大学生」です。
成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が内定に相応しい者を議論する中、六通の封筒が発見される。そこには六人それぞれの「罪」が告発されていた。犯人は誰か、究極の心理戦スタート。(Amazon 紹介文)
大学生の就職活動を舞台にしたミステリー小説。ミステリーは一時期(と言っても10年くらい前?)すごくハマってめちゃくちゃ読んでたんだけど、久しぶりに読んだら今はミステリー小説の気分じゃないな、となりました。一番最初にBlogに書いているけど、今年読んだ本の中のおすすめ度では低いです。
今月は社会運が7だけど、7的な小説だなーと思いました。
本当の自分って何?本当のあの人ってどんな人?
この本は「本当の自分って何?本当のあの人ってどんな人?」が、テーマになってます。
基本は学生目線なんだけど、途中で人事の人も出てきて、「採用なんて別に本質なんて見抜けてないし、途中で優秀な人をうっかり落としてしまってるとか全然あるよ」っていうんですけど。
私も短い期間だけど人事を経験して、「そうそうそう」って思うし、自分が就職活動をしていて不採用にされると「あなた、優秀じゃないですよ」って言われたような気分になるんだけど、実際はフィーリングの問題なんだよね。
恋愛でも同じ。振られる、別れる=性的対象としての魅力がないってことではない。その個人にとっての性的魅力が少ないってことはあるけれど、全人類の中で貴方の魅力が低いですってことではない。
人の本性ってなんだろう?
占いでお客様から聞かれる質問に「この人の本性ってなんですか?」とか「根は悪い人なんですか?良い人なんですか?」はあるんだけど、「本性は何か?」「本当は悪い人なのか良い人なのか?」に答えはないんです。
「他の異性とも関係を持ちながら貴方とも関係を持ち続けます」ってことがあったとして、悪い人とは限らないし、「関わりを持つ異性は貴方だけで貴方や家族のために毎日働いてお金を稼いでくれます」って言っても、良い人とも限らない。
法を犯しているからと言って悪い人でもないし。
全ての正義を守っているとしても良い人でもない。
悪いか?良いか?って正しいか?正しくないか?って基準で決まることが多くて、正しいか正しくないか?は世間の多数決でどちらと判断されることが多いか?ってこと。
表面上ではNGだよねって周りにいいながら実は隠れてしている人が多いこともある。
ある特定のカテゴリの人にとっては猛烈にNG!ってされるけど、それ以外のカテゴリの人にとってはどうでも良いこともある。
正しさって個人の感性とは違うんだよね。
正しさに従ったからと言って、個人が幸せで楽しいとは限らない。むしろ窮屈かもしれない。苦しいかもしれない。自分に嘘をつくことになるかもしれない。
自分が深く関わって、色々与える相手なら失敗することなくちゃんと見極めたいって気持ちは誰しも持つんだけど、それを事実や本性を突き止める、みたいな感じで判断しようとすると思ったほどうまくいかない。
自分が心地よいか、好きと思うか、ありと感じるか、違和感がないか?…事実がどうであれ、主観的な判断でNGかOKかを決める。
人の本音って、本性って答えがあるようでないというか。大抵は一つの事柄が表と裏の二面性を持っているから。自分が「あの人は良い人、一緒にいると良いことが起こる」って思っていれば楽しい経験を一緒にたくさんできるし、「あの人は悪い人かもしれない、私は騙されているかもしれない」って思って過ごすと、悪いことされるし、騙される。
本性はない。真実もない。だから自分の感性を研ぎ澄ます。
そういうことを淡々とした事実の羅列で教えてくれる本、だったかな。