こんにちは、桃生ににこです。
裏切る/裏切らないの投稿の途中ですが、最近、メンタリストのDaiGoさんがおすすめしてた「QUITTING やめる力 最良の人生戦略」を読了したので、その感想を。
本の中で相談事の多くは「やめるべきか、やめないべきか」がすごく多いと書いてあったけど、占いの場面でもすごく多いです。
「やめる」という行為について、今までそこまで深く考えてこなかったかも?と思って、最近いくつか本を読んで、そのうちの一つです。
この本では辞めると言うことに対するネガティブなイメージをどうやって消し去って、新しい一歩を踏み出せばいいか?「やめる」ってなんでこんなにマイナスイメージなの?本当は違うんじゃない? と言う事について書かれています。脳の神経細胞の話や動物のやめる行動についての話、アスリートの辞める責任の大きさや一般の人たちのエピソードについて書かれています。 あとはやめたほうがいい時、やめないほうがいいときについても書かれているかな?(ただ、ここは個人が判断できるような明確な基準はないという回答だったと思う)
個人的には「私はさくさくやめていくタイプだなー」と改めて感じました。やめたこと…特に、30歳の時に広告の仕事を辞めてしまったのはキャリアを大きく断絶したって気持ちもあって、長く後悔したけれど、今はそれもなくやめることには肯定的です。やめないで続けることの弊害が本当に大きい。というか、やめないことで苦しみ続けている人が本当に多いと感じます。
この著者はアメリカの人で、紹介されている事例もアメリカのことが多いんだけど、私の印象ではアメリカの人は個人の意思に合わないことはさくさく辞めていくと思っていたので、「アメリカの人もこんなにやめることに抵抗があるのねー」って意外でした。
ここからは私がこの本を読んで考えて一番大事だと思ったことです。
やめる時に大事なのは、その場をやめることではなく、その場以外に興味があることがあった、その道以外の道の可能性を自分が感じること。
辞める辞めないの線引きをどこでするのか?簡単にいうと
○○が嫌だから辞めるは怠惰や逃げである可能性がある。
あっちの方が面白そうだから、あれにも興味があるから辞めるはすごくポジティブ。
逆にめちゃくちゃ嫌だけど他に選択肢がないから、ここを離れたら食いっぱぐれるかもしれないから、保険のために我慢して続ける、新しい選択肢を探すよりも我慢した方が楽だから、続ける。これもしんどいですね。「我慢しなくてもいいかもよ?」「もっと楽なことあるかも?」って考えてみてもいいかもしれない。
占星術のドラゴンヘッドとドラゴンテイルの概念に似てるかな。ドラゴンテイル=過去・過去世からのカルマ、背負ってきたもの、馴染みあるもの。ドラゴンヘッド=今世で新しく習得するもの、可能性。ドラゴンテイルに重心が向いている自分から、ドラゴンヘッドの方に方向転換する、バージョンアップする。その過程を世間一般では「何かをやめる」と表現されることの方が多いけど、実際は「何かを始める」ポジティブなものなのではないか?と。
やめるとはじめるは表裏一体だよね。
もうひとつ、占星術的な観点から見ると、この本の中では「やめずに愚直に頑張ること、それが成功に繋がる!諦めてやめることは悪いこと!」という考えは、スマイルズの自助論から始まっていて発表から200年近く経った今でもその影響を強く受けていると説いています。
スマイルズの自助論が発表されたのが、1859年。自助論は18世紀後半から始まった産業革命の流れを受けて発表されています。そして、2020年で終わりを告げた、西洋占星術の地の時代が始まったのは、1802年です。地の時代とは山羊座、牡牛座、乙女座の地のエレメントを持つ星座のように物質的な富、社会的な地位、わかりやすい労働力に焦点があった時代で、2020年からは双子座、天秤座、水瓶座の風の時代と言われています。風の時代は感覚としてなんとなくあることを言葉やルールで明確に定義する時代かな?地の時代と比較するとわかりにくいかも。地はすごく単純明快な気がしますね。風の時代はルールの中にAIも含まれる感じかなぁ。ここは自動的に動いていくから感情が関与する余地はない、みたいな事柄が増えそうです。
なので、この本は地の時代的価値観に決別して、風時代的生き方を模索してみよう!という本にも取れるかもしれない。
個人的にはここ最近読んで「おお!すごい刺激されるー!」って思った他の本と比較するとパンチが弱いように感じるけど、人生変えてみてもいいかも?このままの私でいいのかな?って思っている人には良い閃きをくれるかも。
著者の方は科学者ではなく、ジャーナリズムや小説系の人のようで、なので、様々な人の「やめた」体験談は読み応えがあるなーと感じました。